大きな木をくり抜いて作ったぼくの家には誰もいなかった
ぼくは透明になった
木からは水蒸気が上がり、あたりに消えた
水蒸気があったことが、あたりの透明な層のひとつに残った
大きな剣でそこを切ったならば、水蒸気の記憶と一緒にたくさんの涙がでてくることだろう
流せなかった涙が透明な層に含まれている
大きな剣が地上につき立って、無言の痛みを生み出している頃、美しい小さな鳥と舌を絡ませ合うことを思う
また水蒸気が出される
あたりに消える
涙がとどめられる
大声をあげて泣くんだ
ぼくはガングロちゃんと鉱脈をさかのぼる旅に出る
t