quizmaster presents "1976 Japan Tour Final"に寄せて
2005年の2月、7月と2回、quizmasterは台湾ツアーを敢行した。
その全行程をホストとして迎え、サポートしてくれたのが、台湾最高ロックバンド
「1976」である。
本年をもって結成10周年を迎える彼等は、台湾のインディシーンにおいては既に
広く知られた存在で、台北のレコードショップに於いてはメジャーアーティストに遜色ない程の扱いがなされており、台湾における主要なロックフェスティバルの殆どに登場する等、学生を中心とした若者層からの圧倒的な支持を受けている。
80、90年代の英国音楽からの強い影響を受けた彼等のそのサウンドは、風船の如く色鮮やかに弾むようであり、しかし決して舞い上がって人を見下したりはしない。4人の細身の青年がステージでみせる存在感は、等身大の様でありながらも特別であり、キラキラと輝いて見えるくらい純粋な情熱に満ちあふれている。
今回の企画は、そんな1976が行う来日ツアーの最終公演にあたる。
出演は、昨年のquizmaster台湾ツアーに同行した長谷川俊、金光朗之を含めた計4組。
そして、この公演が行われる2月28日は、近現代史上台湾人にとっての重要な意味を持った1日でもある。おそらく彼等も、僕達がどうしてこの日を選んだのか、その意図を分かってくれているに違い無い。自国の政治に対しても積極的な興味を持つ彼等台湾人。そんな彼等の招待で僕らが立った昨年2月28日の台湾のステージ。
忘れる事の出来ない想い出をくれた彼等への、せめてものお礼だといえるのかも知れない。
ともあれ、音楽である。この日会場を満たすのはきっと、みずみずしい幸福である。
台湾を訪れた僕達が感じた、祝祭のようなムードの、その一端だけでも、この日本で再現することができれば、この企画には意味があったと言えるだろう。
さらに、会場には1976及びquizmasterのアルバムジャケットを手掛ける台湾人デザイナー、DIZZYの作品が1部ではあるが展示される予定である。彼の作品もまた、人生を愉快にさせくれる素敵なメッセージに満ちているので、その辺りも楽しみだ。
アジア諸外国の音楽シーンに興味のある方、リアルな台湾のアートシーンを感じたい方、そして今最も注目を集めている、台湾の若者の文化を味わいたい方、是非ともこのイベントに足を運んで頂きたい。1976が聞かせてくれる純粋なロックミュージックが、少しだけ億劫な僕らの足を、新しい国へと踏み出させるはずだ。